エクストレイルのHYBRID性能を
技術者視点からも取り上げ
カタログでは絶対に分からない
生み出す技術
分かりやすく見ていきたいと思います
(出典元:http://www.nissan.co.jp/)
Contents
SUV エクストレイル HYBRID 馬力 ハイパワー
エクストレイルHYBRID車
(エンジン+モーター)
HYBRID車種
20S
20X
20Xi
この3車種にHYBRID仕様となっています
ここでは
ライバル車との比較で
馬力はどれぐらいなのかを
見てみます
なお、マツダCX-5の馬力は
ガソリン車となります
エクストレイル HYBRID
合計出力:188PS
燃費:16.4km/L
●エンジン:MR20DD・DOHC直列4気筒
最高出力:108kw(147PS)/6000rpm
最大トルク:207N・m(21.1kgf・m)/4400rpm
●モーター:RM31・交流同期電動機
最高出力:30kw(41PS)
最大トルク:160N・m(16.3kgf・m)
動力用主電池:リチウムイオン電池
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スバルフォレスターAdvance
合計出力:158.6PS
燃費:18.6 km/L
●エンジン:FB20 直噴2000cc AWD
最高出力:107kw(145PS)/6000rpm
最大トルク:188N・m(19.2kgf・m)/4000rpm
●モーター:e-BOXER
最高出力:10kw(13.6PS)
最大トルク:65N・m(6.6kgf・m)
動力用主電池:リチウムイオン電池
マツダ CX-5
合計出力:156PS
燃費:14.8〜16.0km/L
形式:2000cc 2WD
●エンジン:SKYACTIV-G 2.0
最高出力:115kw(156PS)/6000rpm
最大トルク:199N・m(20.3kgf・m)/4000rpm
トヨタ ハリアー HYBRID(E-Four)
合計出力:197PS
燃費:21.4㎞/L
形式:2500cc 4WD
●エンジン:2.5L 2AR-FXE
最高出力:112kw(152PS)/5700rpm
最大トルク:206N・m(21.0kgf・m)/4400-4800rpm
●フロントモーター
最高出力:105kw(143PS)
最大トルク:270N・m(27.5kgf・m)
●リアモーター
最高出力:50kw(68PS)
最大トルク:139N・m(14.2kgf・m)
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システム最高出力は
◆エクストレイルHYBRID:188馬力
◆トヨタハリアーHYBRID:197馬力
◆スバルフォレスターe-BOXER:158.6馬力
◆マツダCX-5:156馬力(ガソリン車のみ)
HYBRID(エンジン+モーター)は
188馬力や197馬力とハイパワーで
エクストレイルはハリアーに
引けを取らないパワーで駆動します
ちなみにプリウスプラグインハイブリッドの
システム最大出力は122馬力です
SUVはプリウスよりも強い馬力があります
発進時はモーターが駆動します
ガソリン車に比してパワーがあるため
「グイッと」ひっぱるような力強さのある
出足が感じられます
急勾配や悪路での脱出には
効果バツグンだと思います
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エクストレイル HYBRID 加速性能(加速タイム)
HYBRIDの馬力はガソリン車と比べ
パワーが大きいことは
わかりました
そのパワーを測る指標として
加速タイムがあります
スタートから100㎞に達するのに必要な時間から
比較していきます
先ほどのライバル車との比較を掲載します
加速タイム比較
◆エクストレイルHYBRID:8.3秒
◆トヨタハリアーHYBRID:8.2秒
◆スバルフォレスターe-BOXER:9.8秒
◆マツダCX-5:10.3秒(ガソリン車のみ)
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ご覧のように
ハリアーが8.2秒と早いのですが
エクストレイルも8.3秒と
まったく同列のハイパワーが見てとれます
ガソリン車であるCX-5は10.3秒と
出力156馬力が表す通りの結果となっています
このHYBRIDの性能は体験してみたい数値ですね
エクストレイルHYBRID SUV機能&加速性能を引出す技術
日産エクストレイルHYBRIDには
加速性能を効果的に引き出すための
秘訣が盛り込まれているらしい
日産の技術陣から導き出された
技術を取り上げていきます
(出典元:http://www.nissan.co.jp/)
12Vバッテリーがエンジンルームにない
通常、車の12Vバッテリーが
フロントのエンジンルームに設置されています
エクストレイルはエンジンルームにはありません
知らないとチェックのしようもありません
どこにあるかというと
後部座席下にHYBRID用の
リチウムイオンバッテリーが
搭載されています
12Vバッテリーはその横に配置されています
なぜ、12Vバッテリーを後部に移動しているのか?
エクストレイルの12Vバッテリーは
通常ですとオルタネーター(発電機)と接続されて
発電した電気を12Vバッテリーに補充する仕組みなのですが
エクストレイルHYBRIDには発電機がありません
発電機がないのでリチウムイオンバッテリーから
電気を補充させているため近くに配置しています
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燃費効率を上げる空力特性を改善
・空力パーツ
車の空力は思っている以上に
燃費へ影響するそうです
エクストレイルHYBRIDの
車体底部にはガソリン車では必要のない
リチウムイオンバッテリーを搭載する必要があります
バッテリー搭載に伴い
コスト抑制の配置計画や剛性確保の
技術が盛り込まれます
底部の形状によっては
「空気抵抗」によって燃費に影響が出ます
徹底した燃費向上を追求する使命から
この抵抗を改善するために
「空力パーツ」がいくつか追加されています
この追加で10mm程度
最低地上高も下がっているようです
底部を一見すると
エアロカスタム的に見えてしまいますが
飾りではありません
実に重要な役目を担ったパーツが
装備されていますので
じっくり見てやってください
(出典元:http://www.nissan.co.jp/)
・低燃費タイヤ
エクストレイルHYBRID車には
専用の低転がり抵抗タイヤが使われています
燃費向上のために考えられたすべてを
投入されているのが細かいところですが
よくわかります
でも言われないと分からないですね
日産技術はバッテリー搭載にも活用
HYBRIDのバッテリーの一番は
高い効率で働いてくれることにあります
エネルギー密度が高い「リチウムイオンバッテリー」
日産自動車は
リチウムイオン開発を30年前から進めていて
リチウムイオンバッテリーには強みを持ったメーカーです
・リーフ
・フーガ ハイブリッド
・スカイライン ハイブリッド
では以前から使っていて
まったく一からの取り組みではありません
その技術力で搭載する工夫がされているようです
(HYBRID専用リチウムイオンバッテリー)
(出典元:http://www.nissan.co.jp/)
エクストレイルHYBRIDの
バッテリーのみの重量は約40kgです
そのバッテリーを固定するブラケットなどで
さらに重量が増しています
ガソリン車に比べて
全体では130kg重くなっているそうです
そのリチウムイオンバッテリーを
固定するブラケットがフレームに直結して
ブラケットが横木を通したような形状で
結果、フレームが強化されたそうです
バッテリー周りにも溶接ポイントかあって
これも剛性アップのひとつらしいです
SUV機能を引き出す駆動コントロール
マニアック過ぎて分かりづらいです
ご了承ください
エクストレイルハイブリッドシステムは
1モーター・2クラッチ
インテリジェントデュアルクラッチコントロールと
呼ばれるシステムです
下図はエンジンとモーターの
使い分けイメージです
(出典元:http://www.nissan.co.jp/)
構造的には
・エンジン
・モーター
・トランスミッション
その間に2つのクラッチがあるということです
構造がシンプルな分
特にクラッチを掴む制御が
大変難しいらしいです
例えば
アクセル操作で加速していく時に
EV走行からエンジンに代わる時までに
変数が5つあります
1)エンジン
2)クラッチ1
3)モーター
4)クラッチ2
5)トランスミッション
この5段階のコントロールが
非常に難しいらしいです
(1モーター2クラッチ方式イメージ)
(出典元:http://www.nissan.co.jp/)
これをコントロールをステップ制御といって
有段変速のような感覚が感じられます
一種アグレッシブな
SUV的感覚を強く感じてもらうために
このステップ制御が使われているそうです
たいへんですね
HYBRIDである前にSUV車
エクストレイル技術陣は
エクストレイルHYBRIDは “SUV” で
“シーンを選ばない走破性、走行性”は
絶対犠牲にせず確保する車作りを目指したそうです
◆SUV概念を守るための空間の確保
これを確保するには
・地上高(地面からのクリアランス)の確保
・トランクスルーの確保
これにはバッテリーを薄くて小型にすることで
エクストレイル ハイブリッドが誕生しています
そして一番大事な製作者が守ったことです
それはテンパータイヤが積載されているのが
エクストレイルハイブリッドです
HYBRIDではバッテリーを
後部に積み込む必要から
テンパータイヤを無くしている
メーカーがあります
エクストレイルHYBRIDは
オフロードを走れて、走れる車であるためには
タイヤ交換の可能性が非常に高いことから
テンパータイヤは必須なのです
エクストレイル ハイブリッドのバッテリーは
・フーガ ハイブリッド
・スカイライン ハイブリッド
と比較して小さて約半分位で
創られていて
バッテリーコストは
セル数を増やせばコスト増になるそうです
要するに大きくなれば高くつくというこです
エクストレイルはサイズを小さくしたことから
低コストになったそうです
◆HYBRID化に係る燃費向上システム
エクストレイル ハイブリッド車は
ハイブリッドシステムの効率を追求した結果
EV走行が長く感じられる設定となった
高速道路などで定速走行中でも
条件によってEV走行(電気だけで走る)します
ガソリンエンジンからモーターに
「EV走行」に隙があれば切り替わる
システムになっているということです
(出典元:http://www.nissan.co.jp/)
以上
いかだでしたでしょうか
技術者は広範囲に
ユーザー思考やコストに配慮しっつ
自らが目指す機能を埋め込んでいく
この作業を知らない俳でも
大変さが伝わります
この記事を取り上げなければ
知り得なかったかもしれません
こんな技術者の思いに馳せながら
ユーザーとして大事にしたいですね
最後までご覧いただき
ありがとうございました
(出典元:http://www.nissan.co.jp/)